勤怠表(勤怠管理表)とは?
出勤簿との違いや保管期間・作成に関する義務、罰則を解説

クロノス広報チーム

公開日:2026.08.18、更新日:2026.08.18

勤怠表は、給与計算や労務管理の土台となる重要な帳票であり、日々の勤怠管理に欠かせない存在ですが、その役割や保管ルールまで正しく理解している人は少ないかもしれません。実は、勤怠表の作成や保管には法律上のルールがあり、適切に管理できていない場合は罰則の対象となる可能性があります。
本コラムでは出勤簿や勤務表との違いをはじめ、勤怠表に記載すべき項目や作成する場合の注意点についてまで、それぞれポイントを押さえながら解説していきます。

おすすめの勤怠管理システム

おすすめの勤怠管理システム

複雑な勤務形態への対応・作業の自動化でバックオフィスの手間を大幅に削減!
99%以上のお客様に選ばれ続ける勤怠管理システム

無料資料ダウンロード サービス詳細はこちら >

勤怠表(勤怠管理表)とは?

勤怠表とは、従業員の出退勤時刻や休憩時間、休暇取得状況などの勤怠実績を記録し、管理するための帳票です。企業が従業員の労働時間や勤務状況を正確に把握するために用いられるもので、適切な労務管理を行ううえで重要な役割を担っています。
勤怠表には、出退勤時刻や休憩時間だけでなく、残業時間や休日出勤の有無、有給休暇の取得状況、欠勤・遅刻・早退の回数など、従業員の勤怠に関するあらゆる情報を網羅的に記録します。

また、勤怠表は勤務実績を記録するだけではなく、給与計算の根拠としても重要です。従業員に支払う賃金や残業代はすべて実際の労働時間をもとに算出されるため、勤怠表を正確に作成しなければなりません。労働時間を適正に把握し、法令を遵守するためにも欠かせない帳票のひとつです。

出勤簿との違い

勤怠表は出退勤時刻だけでなく、残業時間や休日出勤、有給休暇の取得状況など、給与計算や労務管理に必要なデータを記録し、管理する帳票を指します。
一方で、出勤簿は従業員の出退勤情報を記録することを目的とした帳簿です。
勤怠表と比べて記録内容が限定的であり、必ずしも残業時間や休暇取得状況などの詳細な勤務実績まで記録されているとは限らない点が特徴です。

勤務表との違い

勤務表が「これからの勤務予定」を管理する予定表であるのに対し、勤怠表は「実際の勤務実績」を記録する帳票である点に大きな違いがあります。
勤務表は主にシフト制を採用している職場で利用され、従業員ごとの勤務日や勤務時間、担当業務などをあらかじめ計画・共有するために作成される予定表です。
一方、勤怠表は勤務表通りに勤務が行われたかを確認しながら、実績を記録する帳票として扱われます。

勤怠表で労働時間の管理が必要な対象者

勤怠表による労働時間の管理は、原則として労働基準法が適用されるすべての労働者が対象です。正社員だけでなく、契約社員やパート、アルバイトなど、雇用契約を問わず賃金が支払われるすべての従業員が該当します。
残業代の支給対象外となる管理監督者や、みなし労働時間制が適用される従業員であっても、健康管理や過重労働防止の観点から労働時間の把握義務があるため例外とはなりません。
企業は雇用形態を問わず、一律で労働時間を適正に管理し、勤怠表に記録する必要があります。

自動集計される勤怠データを帳票管理に活用
豊富な帳票を自動作成できる勤怠管理システムはこちら

勤怠表に記載すべき項目

勤怠表には労働時間の正確な把握や給与計算、法令遵守のために、さまざまな項目を適切に記録する必要があります。規定のフォーマットが定められているわけではありませんが、勤怠表に記載するべき主な記載項目とその役割は以下のとおりです。

項目 役割・目的
氏名 従業員の氏名や社員番号などを記載し、誰の勤怠情報であるか特定する
出勤時刻 実際に勤務を開始した時刻を記録し、労働時間を正しく算出する
退勤時刻 勤務終了時刻を記録し、1日の労働時間を確定させる
休憩時間 法定休憩の取得状況を確認し、実労働時間を正しく算出する
労働時間 出退勤時刻と休憩時間から算出し、給与計算に活用する
残業時間 所定労働時間を超えた時間を把握し、割増賃金の算定や管理を行う
欠勤・遅刻・早退 勤務状況の異常を把握し、評価や給与控除の判断材料とする
休暇 各種休暇の取得状況を管理し、法令対応や残日数管理に役立てる
休日出勤時間 休日出勤した時間を把握し、割増賃金の計算や休日労働を管理する
深夜労働時間 深夜時間帯の勤務時間を把握し、深夜割増賃金を適切に算出する
備考欄 出張や特別休暇などの特記事項を記載し、勤怠状況の補足を行い、より適切な管理を行う

勤怠表は、割増賃金など適切な給与計算を行うためだけでなく、法令で求められる適切な労務管理を行うためにも、重要な帳票として扱われています。企業はこれらの項目を継続的かつ正確に記録し、管理しなければなりません。
また、勤怠表を適切に運用することで、長時間労働の是正や労務トラブルの予防にも直結します。企業は必要な項目を漏れなく記録し、従業員の勤怠実績を常に正しく把握できるよう体制を整えておくことが重要です。

勤怠表を作成する目的

勤怠表を作成する目的は、正確な給与計算を行うためだけではなく、従業員の労働時間の把握や長時間労働の抑制、法令遵守の徹底にもつながります。
ここからは、勤怠表を作成する目的について具体的に解説していきます。

自動集計される勤怠データを帳票管理に活用
豊富な帳票を自動作成できる勤怠管理システムはこちら

①従業員の労働時間・残業時間を正確に把握するため

労働安全衛生法や、厚生労働省が定めるガイドラインでは、企業には従業員の労働時間を客観的な方法で、適切に把握することが義務付けられています。
自己申告ではなく、出退勤時刻や時間外労働などを客観的な方法で記録する必要があり、従業員の勤務実績を記録する勤怠表は、適正な労務管理の土台となる重要な帳票です。

一方で、勤怠表による適切な管理を怠ると、未払い残業の発生や長時間労働の見逃しにつながる可能性があるほか、企業が法的責任を問われるリスクも高まります。
さらに、勤怠表は従業員と企業の双方にとって労働時間を確認するための客観的な根拠となるため、労働時間に関する認識の相違や労務トラブルの防止にも役立ちます。

【出典】「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置 に関するガイドライン(PDF)|厚生労働省」

②正確な賃金の計算を行うため

勤怠表を作成する大きな目的は、正確な給与計算を行うためです。
従業員への賃金は労働時間に基づいて支払われるため、適切な給与計算には実労働時間を正確に把握する必要があります。その基礎となるのが、出退勤時刻や休憩時間、時間外労働の状況などが記録されている勤怠表です。
勤怠表に記録された情報をもとに実労働時間を算出することで、残業や深夜労働、休日労働に対する割増賃金について適切に計算できるようになります。客観的なデータに基づく適切な給与支払いは、法令に準拠した労務管理を実現するだけでなく、未払い残業代などのトラブルを防ぎ、企業の信頼性を保つうえでも重要な役割を担っています。

③法令を遵守するため

勤怠表の作成は、労働基準法をはじめとする各種法令を遵守し、健全な経営を行うためには不可欠です。
法令では労働時間や休憩、休日、割増賃金の支払いなどについて厳格な基準が定められており、企業はこれらを適切に管理する責任があります。
勤怠表で出退勤時刻や労働時間を客観的に記録し管理することで、法定労働時間を超える労働の有無や、法令違反による労務トラブルを未然に防ぐなど、社会的な企業の信頼性を維持しながら向上させるという重要な役割があります。

勤怠表の作成義務・保管義務を怠った場合の罰則について

勤怠表は作成だけではなく、法令で定められている労働関係に関する重要な書類の一種に該当するために一定期間の保管は企業の義務となっています。これらを怠ると罰則の対象となる場合があるため、内容を正しく理解しておくことが重要です。ここでは、勤怠表の作成や保管を怠った場合に生じるリスクについて、要点を整理しながら解説していきます。

勤怠表の作成を怠った場合の罰則

勤怠表などの労働関係に関する重要な書類を作成せずに、労働時間の管理や記録を適切に行っていない場合は労働基準法違反と判断される可能性があり、その際は30万円以下の罰金が科される場合があります。
また、勤怠表などの労働関係に関する重要な書類の作成を怠ると労働基準監督署による調査や未払い残業代をめぐる労務トラブルが発生した際に、実際の労働時間や勤怠状況を客観的に証明することができません。そのため、企業にとって主張を裏付ける資料が存在しない不利な状況となるリスクがあります。

勤怠表の保管期間を違反した場合の罰則

勤怠表などの労働関係に関する重要な書類は、労働基準法第109条に基づき、原則5年間の保管期間が定められています。保存期間内に勤怠表を廃棄してしまうなど、法令で定められた保存義務に違反した場合、労働基準法第120条に基づき30万円以下の罰金が科される可能性があります。
また、労働基準監督署による調査の際に必要な書類を提示できず、是正指導の対象となりえるリスクもあります。
勤怠表は企業が労務管理を適切に行っていたことを示す客観的証明となるため、保存期間中は必要となった際にすぐに確認できる状態で管理しておくことが大切です。

紙で勤怠表を管理している場合、保管量も年々増加するため、従業員が増えるほど管理が煩雑になりがちです。長期間にわたって適切に保管するためには、書類の保管場所や管理ルールを明確にし、必要な書類をすぐに確認できる体制を整えることが欠かせません。
紙の場合は紛失や劣化、デジタルで保管する場合はデータ消失やシステム障害などのリスクにも備える必要があります。

勤怠表の作り方

勤怠表を作成する方法には、主に「Excelで作成する方法」と「勤怠管理システムを活用する方法」の2種類があります。それぞれにメリットや注意点があるため、自社の運用体制に適した方法を選択することが重要です。ここからは、それぞれの作り方の特徴や作成時のポイントについて説明していきます。

自動集計される勤怠データを帳票管理に活用
豊富な帳票を自動作成できる勤怠管理システムはこちら

Excelの活用

Excelは多くの企業で利用されているため導入のハードルが低く手軽に始められる点がメリットです。自社の運用に合わせて関数やテンプレートを組むことで労働時間や残業代の自動集計が可能になり、自社の運用に合わせてレイアウト変更も費用をかけずに行えます。
一方で、出退勤時刻の入力や集計は手作業が発生するため、入力ミスや計算ミスなどのヒューマンエラーのリスクが常に伴います。特に、従業員数が増えるとファイルのメンテナンス管理やデータの処理負担も大きくなりやすいため、正確な運用を継続するには十分な管理体制を整える必要があります。

勤怠管理システムの導入

勤怠表を作成するもう一つの方法として、勤怠管理システムを活用する方法があります。
勤怠管理システムでは、従業員が打刻した出退勤データが自動的に反映されるため、その情報をもとに集計し、システム上で勤怠表を含むさまざまな帳票を自動作成できます。
勤務時間や残業時間、有給休暇の取得状況なども自動で集計できるため、手作業による入力や集計の負担を大幅に軽減できる点が大きな特徴です。
また、データをシステム上で一元管理できるため、勤怠表の保管や検索がしやすくなるというメリットもあります。必要な情報をスムーズに確認できるだけでなく、紙書類の管理負担の軽減にもつながります。ただし、システムの導入や運用には初期費用や運用コストがかかるため、自社に必要な機能や運用方法を踏まえて検討することが重要です。

勤怠表をExcelで作成する場合の注意点

Excelで勤怠表を作成する場合は、運用にあたっていくつかの注意すべきポイントがあります。勤怠情報を正確に記録・保管するためにも、運用時に押さえておきたい主な注意点について、ポイントを整理しながら解説していきます。

注意点① 人為的ミスの発生リスクがある

Excelで勤怠表を作成する場合、勤務時間や時間外労働の入力、計算式の設定などを手作業で行う必要があるため、人為的ミスが発生するリスクがあります。
入力漏れや転記ミス、関数設定の誤りなどの可能性も考えられます。実際の勤務実績と勤怠表の内容に差異が生じ、正確な労働時間で管理できず給与計算にも影響を及ぼす可能性があります。
また、従業員数が増えれば入力や集計、確認作業が煩雑になり、人事労務担当者の負担も大きくなります。
そのため、Excelで運用を行う場合は人為的ミスを防ぐため、入力ルールを統一したうえで、複数人による確認体制を整えるなど、ミスを未然に防ぐための体制が重要です。

注意点② 関数の修正が必要である

Excelでは、関数を活用することで勤務時間や時間外労働などを自動計算でき、集計作業を行うことが可能です。
しかし、勤務体系の変更や従業員数の増減、法改正への対応などに伴い、関数や計算式の見直しが都度必要になるケースは少なくありません。関数の設定に誤りがあると、集計結果に影響を及ぼし、正しい給与計算が行われないリスクもあるため、計算結果や関数に問題がないかを定期的に確認し、必要に応じてメンテナンスを行うことが重要です。

勤怠表を正確に作成し、安全に保管するなら
システムの導入がおすすめ

Excelでも勤怠表を作成することはできますが、従業員数の増加や運用ルールの変化に伴い、入力や集計、保管にかかる負担が大きくなりやすいです。より効率的に勤怠表を作成し、正確な管理を行いたい場合は、勤怠管理システムの導入をおすすめします。
勤怠管理システムでは、従業員の打刻データをもとに勤怠表を自動で作成し、出力することができるため、入力や集計にかかる作業負担を軽減し、管理精度の向上につながります。
また、勤怠表をデータとして一元管理できるため、過去の勤怠表を確認したい場合でも、システム上でスムーズに検索することが可能です。日々の運用負担を軽減しつつ、法令で定められた長期間にわたる勤怠データの保管や、管理業務の効率化につながります。

勤怠管理システムを導入するならクロノス

まとめ

勤怠表は、従業員の労働時間を適切に管理するための重要な帳票であり、法令遵守の観点からも適切な作成と保管が欠かせません。しかし、手書きやExcelによる運用の場合、入力漏れや集計ミスなどの人為的ミスが発生する可能性があるほか、管理に手間がかかり、人事労務担当者の負担が大きくなるリスクがあります。
クロノスの勤怠管理システムなら、自動集計された勤怠データをもとに、勤務個人表(勤怠表)や有休管理表をはじめとするさまざまな帳票を出力できます。さらに、標準テンプレートに加え、用途に応じたさまざまな帳票を自由に作成できるため、自社の運用に合わせた柔軟な帳票管理を実現できます。
正確な勤怠表の作成と管理を行いながら労務管理業務全体の効率化を進めたい方は、ぜひ「クロノスPerformance」の導入をご検討ください。

新着コラム