勤怠とは?意味や管理が必要な項目、管理方法を解説

クロノス広報チーム

公開日:2026.03.09、更新日:2026.03.09

勤怠管理とは、その名の通り従業員の勤怠を管理することであり、会社が法令を順守しながら運営していくためにも、また、従業員が安心して働いていくためにも、管理をしなくてはならない重要な要素のひとつです。

しかし、ただ記録を残せばよいというわけではありません。
労働基準法で定められた項目や企業ごとにそれぞれ定めた就業規則など、勤怠管理をする上で守るべき項目も多く存在します。

本記事では、そもそも勤怠とは何かという基本から、勤怠管理に求められている項目、管理のポイントなど、丁寧にわかりやすく解説していきます。

勤怠とは?意味を解説

勤怠の「勤」は働くこと、「怠」は怠けること、つまり働いていない状態のことを指すとされており、“仕事をしているか・していないか”という2つの意味を併せ持つのが「勤怠」という言葉です。

そして、その勤怠を記録し管理することを、勤怠管理と呼びます。
勤怠管理では、従業員の出勤や退勤、休憩、欠勤、遅刻、早退など、勤務状況に関わるすべてを記録・管理します。企業が正確な給与計算を行い、適切な賃金支払いを行うためにも、勤怠管理は必要不可欠となります。

勤怠管理義務とは

企業は、労働基準法で定められた労働時間や休憩の基準を守り、正確な給与計算を行うため、従業員の勤怠を客観的な方法で記録・管理する必要があります。

厚生労働省が策定している「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」でも、「使用者は労働時間を適正に把握する責務がある」と明確に記されており、その勤怠の記録は労働基準法109条により5年間の保管が義務付けられています。
企業が労働基準法を遵守しながら適切な勤怠管理を行うことは、正確な給与計算のためだけではなく、過重労働の防止や従業員の健康を守るためにも不可欠となるのです。

勤務や出勤・退勤との違い

勤怠管理では、「勤怠」「勤務」「出勤・退勤」といった言葉が頻繁に使われますが、それぞれの言葉で意味が異なります。
その違いについて、それぞれの言葉の使用例も用いて表でまとめてみました。

意味 言葉の使用例
勤怠 仕事に励むこと、怠けることまた、出勤と欠勤 勤怠の締日が近いため申請漏れがないか各自確認をしてください。
勤務 会社などにつとめて仕事をすること、また、その仕事 彼はシフトに沿って、午前中だけ勤務しています。
出勤・退勤 勤務の開始(出勤)と、勤務の終了(退勤)のこと 毎朝9時に出勤し、18時に退勤しています。

勤怠管理が必要な理由

企業には、従業員の勤怠管理を正確に行う義務があります。
なぜ勤怠管理が必要とされているのか、法令順守の観点だけでなく、従業員の健康や労務トラブルについての側面からも、一つひとつ丁寧に解説していきます。

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労働基準法を守るため

労働基準法では、労働時間・休憩・休日の基準や、賃金に関するルールなど、労働者が安心して働くための労働条件が定められており、企業は従業員を雇う以上、この法律にしたがって労働条件を整え、適切に管理しなければなりません。
もし企業が労働基準法に違反した場合、未払い残業代の発生や過度な長時間労働を招き、労働者の健康や権利を損なってしまうリスクも考えられます。
さらに、企業が労働基準法に違反した場合には、是正勧告や罰金、刑事罰といった罰則が科せられるリスクもあるため、労働基準法を守ることは企業としての信用を守り、責任を果たすために必要不可欠な要素となっています。

給与計算を正しく行うため

給与計算は、従業員の労働時間の記録をもとに行われます。
月給制の場合も、時給制の場合も、実際に働いた時間が正しく記録されていなければ、支払うべき給与も正しく計算することができません。
労働基準法では、時間外労働・深夜労働・休日労働に対して割増賃金を払うことが義務付けられています。勤怠の記録・管理が曖昧だと、残業代の未払いが発生し、法令違反に繋がりかねません。
従業員との信頼関係を守るうえでも、正しい給与計算は欠かせないと言えるでしょう。

そして、その給与計算が正しく行われていることを証明するには、正確で客観的な勤怠の記録・管理が必要不可欠です。労働基準監督署(略:労基)の調査が入った際も管理している勤怠の記録が根拠となるため、この記録が不十分だと、実際にどれだけ働いたのか証明できず、労働者の主張が優先されやすくなります。

従業員の健康を管理するため

従業員の健康を適切に管理するためにも、勤怠管理は欠かせない要素となっています。
労働災害を防ぎ、労働者が健康で働くために定められた労働安全衛生法では、長時間労働が一定の基準を超えた従業員に対し、企業は医師による面接指導を行う義務があるとされています。

そのため、日々の労働時間を適切に把握できていなければ、過重労働の兆候を見逃してしまい、健康障害の発生に繋がるおそれがあります。
勤怠管理は、従業員の心身の健康を守るだけでなく、企業が法令に基づいた適切な健康管理措置を講じるための重要な基盤を担っているのです。

労務トラブルを防ぐため

また、勤怠管理は労務トラブルを未然に防ぐためにも、不可欠な要素となっています。
労務トラブルとは、未払い残業代の発生や、休暇・有休取得の不備、労働条件から発生するトラブルや、長時間労働による健康問題などが挙げられますが、勤怠管理はそのようなトラブルが発生した場合の証拠となります。

例えば、「残業代が正しく支払われていない」と従業員から主張があった場合や、労基の調査が行われた場合などでも、客観的な勤怠管理がなければ、企業側がその主張に反論したり、証明したりすることはできません。
記録が不十分、または正確でなければ、企業側に不利な判断が下される可能性が高まり、こうしたトラブルの発生は従業員だけでなく、企業にとっても大きなリスクとなります。
だからこそ、労務管理を適切に行い、従業員の勤怠を正確に管理することが重要になっています。

勤怠管理で記録が必要な項目

労働基準法108条、また労働基準施行規則第54条では、労働者ごとに労働日数・労働時間数・時間外労働の時間数・休日および深夜労働の時間数を記録することが定められています。
また、厚生労働省が策定している「労働時間の適切な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」には、始業・終業時刻の確認および記録が必要と明記されており、勤怠記録は労働基準法109条により、5年間の保管が義務付けられています。

これらの事項を踏まえながら、勤怠管理で記録が必要となっている項目について、わかりやすく表にまとめてみました。

項目 説明
始業(出勤)・終業(退勤)時刻 仕事の開始と終了の時刻
労働日数 賃金計算期間内において従業員が出勤した日数のこと
法定労働時間数 労働基準法第32条で定められている労働時間のこと(1日8時間・週40時間)
※特例措置対象事業場を除く
時間外労働時間数(残業) 法定労働時間を超えて働いた時間数
通常の賃金に加え、25%以上の割増賃金を支払う必要がある
休日労働時間数 法定休日に労働した時間数
通常の賃金に加え、35%以上の割増賃金を支払う必要がある
深夜労働時間数 労働基準法第37条4項で定められた午後10時~午前5時の時間帯における労働時間のこと
通常の賃金に加え、25%以上の割増賃金を支払う必要がある

勤怠管理の対象となる事業所・従業員

勤怠管理は、労働基準法が適用されるすべての事業所が対象です。
企業規模や業種を問わず、労働者を1人でも雇用していれば勤怠管理の義務が生じます。
そのため、企業や個人事業主の事業所、工場、医療機関、福祉施設など、あらゆる事業所が対象となり、正社員、契約社員、パート・アルバイトを含むすべての労働者が勤怠管理の対象となります。

さらに、管理監督者であっても、労働時間の把握義務は免除されず、勤怠管理の対象となります。管理監督者は、法定労働時間に関する規制の適用から除外されますが、労働時間は把握するべきとされており勤怠管理から除外されているわけではありません。そのため、管理監督者も同様に、終業時刻を含む労働時間の記録が必要です。

一方で、業務委託契約による個人、フリーランスなどは、勤怠管理の対象外となります。これは、業務委託による個人やフリーランスが、企業の指揮命令によって働くのではなく、独立した事業者として自ら業務内容などを決定しているためです。

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勤怠管理の2つの方法

勤怠管理の方法は、2つの種類があります。
それは、手作業で行うという方法と、勤怠管理システムを導入して行うという方法です。
それぞれの方法について、メリットやデメリットを紹介しながら解説していきます。

手作業

手作業による勤怠管理には、紙の出勤簿やタイムカード、Excelなどを用いた管理方法があります。
このような手作業による勤怠管理の場合、人事・労務担当者がタイムカードの打刻時間を確認し、Excelなどに転記して集計を行う作業が必要となることが一般的です。
手作業で勤怠管理を行うメリットとして、費用を抑えられるという点があります。
紙のタイムカードについては継続的な用紙の購入費用が発生しますが、出勤簿で管理する場合などは、既存の紙やExcelをそのまま利用できます。そのため、勤怠管理システムを購入する必要なく、年額・月額で支払う利用料も発生しません。
導入・初期費用についても非常に安価で始められるため、全体的な運用コストを抑えられることが特徴と言えます。

一方で、デメリットもあります。まず、転記作業に時間がかかるため、人事・労務担当者の負担が大きくなりやすいことが挙げられます。
また、記入漏れや打刻忘れ、転記ミスなどによるヒューマンエラーが発生しやすく、データの保管にも手間が生じるため、過去データの検索や分析がしにくいこともデメリットのひとつです。

勤怠管理システム

勤怠管理システムを導入した場合、これまで手作業で行っていた打刻の確認や集計作業が自動化され、勤怠管理の正確性・効率が大きく向上します。
また、打刻方法もICカードや従業員の打刻データはシステムに反映されるため、出勤・退勤時間や残業時間、休暇の取得状況なども自動的に集計され、リアルタイムかつ正確な勤怠状況を把握することができます。
打刻データの自動収集や労働時間の自動集計が可能になるため、手作業で転記したり、計算したりする必要がなくなり、ヒューマンエラーの防止と業務負担の軽減が可能となります。

このように、勤怠管理システムを導入した場合、人事・労務担当者の業務を効率化させることができ、手作業と比べて管理がしやすいという点がメリットとして挙げられます。
また、給与ソフトとの連携が可能なシステムであれば、勤怠データをそのまま給与計算に反映でき、二重で入力する手間もなくなります。

勤怠管理システムを選ぶ際のポイント

数多くの勤怠管理システムの中から、自社に最適なものを選ぶのは容易ではありません。
しかし、自社の働き方に柔軟に対応できるか、導入前や導入後のサポート体制がどれほど充実しているかといった点に着目すると、各システムの違いが明確になりやすいでしょう。
以下に勤怠管理システムを選ぶ際に押さえておきたい重要なポイントを、箇条書きでわかりやすくまとめてみました。

  • ・自社の勤務形態に対応しているか
  • ・環境に適した打刻方法を選択できるか
  • ・サポート体制が充実しているか
  • ・従業員・人事・労務担当者の双方にとって使いやすいか
  • ・法改正への対応力があるかどうか
  • ・コストが適切かどうか

シフト制やフレックスタイム制、変形労働時間制など、企業によって働き方はさまざまです。
しかし、システムがこれらに対応していなければ、手作業で補う必要が生じてしまいます。

さらに、サポート体制が充実しているかどうか、導入時の支援や導入後のサポートなど、従業員はもちろん人事・労務担当者が使いやすいかを確認することが重要なポイントです。

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人事・総務担当者の方が知っておきたい勤怠関連の用語

人事・労務担当者は勤怠管理を行う上で、労働時間の区分や休暇制度、法令に関わる用語などの意味を正しく理解しておく必要があります。勤怠のトラブルの防止にも繋がるので、しっかりと意味を整理していきましょう。

「法定」と「所定」

勤怠管理において頻出する用語のひとつに「法定」と「所定」があります。
「法定」とは、法律で定められていることを指します。法定労働時間(1日8時間・週40時間など)や法定休日(原則週に1回、または4週に1回)など、労働基準法で定められた必ず守らなければならないルールです。

「所定」とは、企業が就業規則などで定めていることです。所定労働時間(例:9:00~18:00の8時間など)や所定休日(会社カレンダーで決めた日)など、法律の範囲内で企業が独自に決めたものを指します。
例えば、所定労働時間が7.5時間の場合、8時間の法定労働時間との0.5時間との差は、
残業代の計算で区別される場合が多いです。

用語 意味
法定 法律で定められていること 法定労働時間など
所定 法律の範囲内で企業が独自に定めていること 所定労働時間など

「休日」と「休暇」

「休日」と「休暇」は、どちらも同じ休みを表していますが、それぞれ意味が異なります。
「休日」は、もともと働く義務がない日のことを指します。従業員が休みの申請などをしなくても、最初から働かなくてよい日として定められており、頻出する用語としては、法定休日や法定外休日があります。

「休暇」は、本来働く義務がある日に、従業員が申請をして休む日のことです。
従業員が理由に応じて取得できる休むことができる権利であり、休暇の取得のためには、申請・承認の手続きが必要となります。有給休暇は免除されるという意味合いがあるため、欠勤扱いになることもありません。

用語 意味
休日 もともと働く義務がない休み 法定休日、法定外休日
休暇 従業員が申請して取得する休み 年次有給休暇、育児休暇など

「振替休日」と「代休」

「振替休日」と「代休」は混同されやすい言葉ですが、勤怠において別の扱いとなります。
まず、「振替休日」とは、休日出勤に際して、本来の休日を事前に別の日へ振り替えることです。事前に振り替えることで、働いた日は休日ではなく、通常の労働日の扱いになるため、休日労働にはならず、35%以上の割増賃金は不要です。

「代休」とは、休日出勤して働いたあとに、代わりの休みを与えることです。
休日に働いたあとで別の労働日を休みとするため、休日労働として35%以上の割増賃金が必要となります。代休を与えたとしても、この割増賃金は免除されません。

用語 意味 割増賃金
振替休日 休日に勤務する必要がある場合に、
事前にその休日を別の日に振り替えること
必要なし
代休 休日に勤務したあとで、
その代わりとして与えられる休日のこと
必要あり

勤怠管理システムを導入するならクロノス

勤怠管理システムは、法令遵守しつつ、企業ごとの働き方にどれだけ柔軟に対応できるかが大事なポイントになります。
クロノスが提供する勤怠管理システム「クロノスPerformance」は、さまざまな働き方に対応ができる柔軟な勤怠管理システムです。

シフト制、フレックスタイム制、変形労働時間制など、複雑な勤怠形態にも対応できるほか、
休暇日数の自動集計にも対応しており、日々の勤怠を正確かつ効率的に管理できます。
また、労働基準法や、最新の法改正にも対応しているため、常に法令に基づいた正確な勤怠管理を実現できます。
例えば、アラート機能では36(読み方:サブロク)協定や労働基準法で定められた時間外労働の上限時間を超過しそうな従業員にアラートを出したり、年次有給休暇が年5日の取得義務に満たない従業員にアラートを出したりなどが可能です。

さらに、ご利用の給与ソフトへCSV・APIでデータ連携が可能なため、給与ソフトへの手入力作業を削減し、業務効率を大幅に向上させることができます。

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まとめ

勤怠管理は、労働基準法をはじめとする法令の遵守に加え、従業員の健康管理や企業経営リスク回避といった視点からも欠かせない重要な業務です。

手作業での管理も不可能ではありませんが、集計や確認に膨大な時間がかかり、ヒューマンエラーも起きやすく、人事・労務担当者の負担が大きくなってしまいます。
勤怠管理システムを活用すれば、打刻から集計、法令対応、休暇管理など煩雑になりがちな業務を自動化でき、日々の業務負担を大幅に軽減できます。
クロノスは導入前・導入後のサポート体制も充実しているため、日々の勤怠管理を安心して運用いただけます。
クロノスで実現させるスムーズな勤怠管理が気になった方は、「クロノスPerformance」の導入をぜひご検討ください。

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