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「就業管理トピックス」第29回

男性の育休取得促進等を目的に成立した改正育児・介護休業法について

コラム イメージ

男性の育児休業取得率は、2019年度が7.48%に留まっており、社会全体として男女ともに仕事と育児等を両立できる仕組みの構築が求められています。そこで2021年の通常国会では、男性の育児休業の取得促進等を目的とした育児・介護休業法の改正案が成立しました。

ここでは、今回の改正点の概要を確認していきます。


  • 1. 有期雇用労働者の取得要件の緩和

    現在、有期雇用労働者は、①引き続き雇用された期間が1年以上あること、②1歳6ヶ月までの間に契約が満了することが明らかでないこと、という要件のいずれも満たしたときに育児休業を取得できることとなっています。この要件のうち、①が廃止されます。

    ただし、現行制度でも労使協定を締結することで、入社1年未満の従業員からの育児休業の申し出を断ることができますが、有期雇用労働者もこの労使協定の対象にすることができます。

    なお、介護休業についても同様の改正が行われます。

  • 2.雇用環境の整備及び個別の周知・意向確認の措置の義務付け

    育児休業の取得促進には、取得しやすい雇用環境を作る必要があることから、従業員に対し、育児休業に関する研修の実施や相談窓口の設置といった雇用環境の整備を行うことが会社に義務付けられます。

    また、妊娠・出産(本人または配偶者)の申し出をした従業員に対し、育児休業について個別の周知や意向確認をすることも会社に義務付けられます。

  • 3.出生時育児休業

    男性の育児休業の取得促進として、新たに「出生時育児休業」が設けられます。これは、子どもが1 歳まで取得できる現行の育児休業とは別の制度であり、子どもの出生後8週間以内に4 週間まで、2回に分割して取得できるものです。労使協定を締結し、事前に調整した上で育児休業中に就業することができます。

  • 4.育児休業の分割取得

    現在の育児休業は、原則として1回のみ取得できますが、今後は2回に分割して取得できるようになります。

    さらに1歳から1歳6ヶ月までの育児休業の延長、1歳6ヶ月から2歳までの育児休業の再延長についても、開始日が1歳または1歳6ヶ月に限られているものが柔軟化され、夫婦交代で取得できるようになります。

  • 5.育児休業の取得状況の公表義務化

    従業員数が1,000人超の企業は、育児休業等の取得の状況を公表することが義務付けられます。公表内容は、男性の「育児休業等の取得率」または「育児休業等と育児目的休暇の取得率」と省令で定める予定です。

本改正育児・介護休業法の施行は、下記の通りとなっています。

  • 1及び2について:2022年4月1日
  • 3及び4について:公布(2021年6月9日) 後1年6ヶ月以内の日
  • 5について   :2023年4月1日

就業規則(育児・介護休業規程等) の変更が必要な改正もあり、また、出生時育児休業や育児休業の分割取得等が育児休業給付の対象となるよう、雇用保険法上の手当ても行われる予定ですので、今後の詳細な情報を確認して、対応を進めていきましょう。

2021.07.26