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「就業管理トピックス」 第18回

新型コロナウイルス感染症に伴う月額変更の特例について

コラム イメージ

新型コロナウイルス感染症(以下、「新型コロナ」という)の影響で休業し、報酬が著しく下がった方について、事業主からの届出により健康保険・厚生年金保険料の標準報酬月額を翌月から改定できる特例(以下、「特例改定」という)が設けられました。


  • 1.月額変更の原則

    社会保険では標準報酬月額を用いて保険料額等を決定しています。この標準報酬月額は、1年に1度、定時決定(算定基礎)で見直される他、昇給や降給等の固定的賃金の変動に伴い、報酬の額が大幅に変わったときに行う月額変更により見直しが行われます。
    月額変更では固定的賃金が変動した月から3ヶ月間に支払われた報酬の平均額が大きく変動している場合に、4ヶ月目より標準報酬月額を改定しますが、今回の特例改定では、休業により報酬の額が大幅に変わった月1ヶ月で判定し、翌月より標準報酬月額を改定することができます。

    2ヶ月超の雇用見込者の早期加入のイメージ
  • 2.特例改定の対象

    特例改定は、以下の3つの条件すべてに該当する方が対象となり、対象となる保険料も限定されています。通常の月額変更と異なり任意の届出とされていますので、条件を確認し、改定しようとする場合は出来るだけ速やかに手続きをしましょう。
    なお、特例改定を行うことで社会保険料の負担は減りますが、同時に将来受給できる年金や傷病手当金、出産手当金が減少する可能性があるため、以下の③のように従業員の十分な理解に基づく事前の同意を前提としています。

    対象となる方

    • ①新型コロナの影響による休業(時間単位を含む)により、2020年4月から7月までの間に報酬が著しく下がった月が生じた方
    • ②報酬が著しく下がった月に支払われた賃金の総額(1ヶ月分)が、既に設定されている標準報酬月額に比べて、2等級以上下がった

      固定的賃金の変動がない場合も対象となる。

    • ③特例により標準報酬月額を改定することについて、書面により同意している方

    対象となる保険料

    2020年4月から7月までの間に休業により報酬等が急減した場合に、その翌月の2020年5月から8月分の保険料が対象となる。
    2021年1月末日までに届出があったものが対象となり、それまでの間は遡及して申請することができる。

  • 3.特例改定を利用する際の手続き

    日本年金機構等のホームページで公開されている専用の様式と申立書により、管轄の年金事務所に郵送または窓口に持参して届け出ます。事務センターへ郵送しないようご注意ください。

  • 休業が複数の月に亘っている場合には、どの月を報酬が著しく下がった月として届け出るかにより社会保険料の負担額が異なってきます。特例改定は、同一の従業員について複数回申請を行うことはできませんので、報酬が著しく下がった月の候補が複数あるときには慎重に判断しましょう。
    申請により保険料が遡及して減額した場合、被保険者へ適切に保険料を返還する必要があります。勤怠管理システムや給与計算ソフトを活用し、保険料の計算や返還等も正しく管理していきましょう。


    2020.08.17